上野千鶴子先生の言葉に、思う。

 今年の東大入学式での上野千鶴子先生の祝辞、あれやこれや情報番組で引用され、語り合われていますね。

 

話題になっているのを知り、早速大学ホームページの全文を読みました。 胸がすく、とはこの気持ち! 先週、新紙幣の新たな顔として津田梅子さんが選ばれ、その時にも様々女性活躍を後押しする言葉が紹介された時に、似た思いがありました。

 

〝これから女性の活躍が期待される時代”って、私が子どもの時から繰り返し聞かされているのに、今もなお、手垢のついたこのフレーズがあたかもきらきらした爆発力のように語られる。それを斜に構えて聞きつつも、どこか一縷の望みをもち、先人たちの発言の勇気に染み入るのは、現状が依然として変わらないことが多いからなのでしょう。

 

とはいえ、亀の歩みのようでありながら、確実に変化してきているところもあります。 わたし自身も2度育児休暇を取り、同じ仲間たちが組織の中に当たり前のようにたくさんいる状況は、私が入社した24年前には想像もつきませんでした。

 

上野先生の「スカートの下の劇場」を読んだのは、ちょうど浪人生のころだったと思います。

小さい頃からよく言われた、「あなたが男の子だったらよかったのにね」「女の子なのに、わざわざ東京の大学に行きたいの?」という周りの大人たちの全く悪気のない声かけは、傷つくというより、私には不思議でならないものでした。

幸いにも、両親がその逆で、男女関係なく、強く優しく、生きたいように生きなさいと教えてくれていたのですが、外で「女の子」としての振る舞いや求められることに、違和感があって仕方なかった。

 

そんな理不尽さに辟易しながらも、興隆するフェミニズム的なるものに一枚薄い壁を立てるかのように生きてきたのは、違和感を原動力に闘うよりは、しなやかに、闘わずに、自分の抱える違和感を麻痺させる術を得ながら社会に順応していくことを選んできたからなのだと思います。