〜ここまでのあらすじ〜
来週末の全日本選抜柔道体重別選手権を前に、
キャスターとして柔道の勉強に励む平井。
その平井から突如として飛び出した言葉に、榎並は…
平井 「付き合って…くれないかな?」

榎並 「(えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?)」
平井の突然の言葉にのどちんこを震わせる榎並。
榎並 「(お、落ち着け!落ち着くんだ俺!)」
平井 「だめ…かな?」
榎並 「(だ、だめってことはないけど…どうするぅ!?俺どうするぅ!?)」
パニックでピカってしまう。
平井 「もう榎並しか考えられないの…」
榎並 「(俺しか考えられないって…こりゃ本気だぞ…
そうなるとこの付き合いは…結婚へと行き着くかもしれない…
ということは…いずれは一つ屋根の下で暮らすことになる。
するとどうだ?帰宅したら『おかえり大二郎』なんて言われるのか?
『おかえりスポルト』だけで卒倒しそうになる俺が…
この俺が『おかえり大二郎』なんて生活に耐えられるのか…!?)」
空想世界に旅立ってしまった榎並。
平井 「もう我慢できない!」
榎並 「(…よし!俺も男だ!耐えて見せる!)」
両者の想いがぶつかる。
榎並 「平井さん!こんな僕でよければ『おかえり大二郎』を前提に…」
平井 「お願い!組み手の練習、付き合って!」

榎並 「んぅは!ん!?…組み…手?」
平井 「うん、お願い!練習に付き合ってくれる人がいなくて困ってるの!」
榎並 「あ、ははは…はは…僕でよければ…」
平井 「ほんと!?ありがと〜!!!…ところで『おかえり大二郎』って?」
榎並 「あ、いや…なんでもないッス…」
おかえり大二郎どころか、帰らぬ人になるところだった榎並。
そんなこんなで二人の組み手練習が始まった―
平井 「行くよ!」

平井 「せい!」

平井 「やぁっ!」

平井 「たぁっ!」

白熱した組み手争いは、やがてこう着状態に。
平井 「ふぅ…ふぅ…。榎並、なかなか、やるじゃない…」
榎並 「はぁ…はぁ…。へへっ、高校時代、柔道選択だったもんで…」
平井 「なるほどね…。それにしても…ねぇ…榎並…?」
急に甘い声でささやきかけてくる平井。
榎並 「はい?」
平井 「なんかさ…こんなに顔が近いと…照れるね…」

榎並 「えぇっ!?」
ふいの一言にひるむ榎並。
平井 「ふふふ…」

つづく