中村 「ちょっと長いけど、ちゃーんと聞くんだぞ?」

行き詰った榎並に、中村は「画竜点睛」について話し始めた。
中村 「昔ね、中国に張さんっていう有名な画家がいたの。
ある日、彼はお寺の壁に竜の絵を描いたんだけど、
その竜には瞳が入ってなかったのね。
それを見て不思議に思った人が理由を尋ねると、彼は
『瞳を入れたら、竜が飛んでいってしまうから』って答えたの。
それでも周りの人が納得しないから、張さんは竜に瞳を入れたのね。
その瞬間、辺りは闇に包まれて雷鳴が轟き、
竜は飛んでいってしまったの。」
榎並 「『竜の画に睛(ひとみ)を点ずる』っていう言葉なんですね。」
中村 「そう。まあ、張さんは分かった上で瞳を描かなかったんだけど、
瞳が無い竜ってやっぱり気になるでしょう?そこから転じて、
仕上がりが不十分だったり詰めが甘かったりすることを
『画竜点睛を欠く』って言うようになったのよ。」
榎並 「なるほど…。つまり僕のブログは画竜点睛を欠いていると…」
中村 「そういうこと。榎並のブログは、あとちょっとなの。」
榎並 「あと、ちょっとか…。」
中村 「自分の信じた道を貫いてみなさい!あとひと押し!」
榎並 「なんだか…勇気が出てきました!いい案が浮かびそうです!」
中村 「そうそう、その調子!」
榎並 「ひとみさん、有り難うございます!
僕には瞳が必要だったんですね!
…ん?瞳…ひとみ…あっ!!」
中村 「ひとみが必要になったら、いつでも、協力するよ♪」

榎並 「うーWAO!!!」
こうして中村に背中を押された榎並。
榎並 「あとひと押しか…」
つづく