『イタズラ電話にご用心』
〜ここまでのあらすじ〜
日々、電話応対に追われている新人の三田。
ある時かかってきた榎並からのイタズラ電話に対応できず、ひどく落ち込んでしまう。
その後、電話応対の練習をする三田に、「自分が電話をかけた」と榎並が打ち明ける。
ジョークのつもりだった榎並だが、三田の反応は…
三田 「先輩なんて…大っキライです!」

榎並 「え…?」
走り去る三田。まさかの反応に、榎並はその場から動けない。
―それから何時間が経っただろうか。
榎並は、自分が新人の頃のことを思い出していた。
先輩に電話を取られないように、常に受話器に手を添えていた新人時代。
先方の名前が聞き取れず、何度も何度も聞き直して気まずい思いをしたこともあった。
テレビから流れてく電話の音にビクッとしたこともしばしば。
そのくらい、毎日毎日電話のことばかり気にかけていた。
そんな状況でもしも先輩からイタズラ電話がかかってきたら―
榎並 「俺は…なんてことを…!」
事の重大さに気が付いた榎並。
榎並 「謝りに行こう。とにかく、それしかない。」
榎並 「三田!軽はずみなことしてすまなかった!
三田 「…。」

腕を組み、ジッと榎並を見つめる三田。
ふぅっと深く息を吐き、口を開いた。
三田 「先ほどは…先輩に向かって大っキライだなんて言って…ごめんなさい。」
榎並 「いや、俺が全部悪いんだ!すまなかった!」
三田 「いえ。ただ、あまりにショックだったので、福井室長に報告へ…」
榎並 「し、室長に!?ちょ!それだけは!」
まさかの展開に動転する榎並。
勤務中に後輩へイタズラ電話をかけていたなんてバレたら、ただでは済まされない。
榎並 「頼む、それだけは勘弁し…」
三田 「たった今、報告してきました。」
榎並 「※#$%&!!!俺、どうなっちまうんだ…」
三田 「…」
榎並 「うわーん!」
三田 「…」
榎並 「うわーん!ぶひーん!」
三田 「…っぷぷ」
吹き出す三田。
三田 「先輩…うっそー♪」

榎並 「な!ウソ!?」
三田 「ええ、ウソです。」
榎並 「なんでウソなんか!?」
三田 「だって先輩の困り顔、情けなくて可愛いんだもん♪」
榎並 「か…からかったのか!」
三田 「ふふふ、ごめんなさい。でも、これでおあいこですよね?」
榎並 「む…ま、まあ、そういうことになるな…。まあなんだかんだで、一件落着!」
ホッと胸をなで下ろす榎並。
三田 「あの、先輩…もう一つだけ、いいですか…?」
榎並 「なんだよ、まだ何かあるのか?」
三田 「いえ、その…私、本当に電話応対が苦手で…それで…」
頬を赤らめる三田。
榎並 「はっきりしないなぁ、どうしたいんだ?」
三田 「あの、ですね…」
三田 「練習を兼ねて、毎晩、先輩にお電話しても…いいですか…? 」

榎並 「…ふふ、俺なんかでよければ。ただし、家の電話はNGな。」
三田 「NG?」
榎並 「ああ、母ちゃんが出ちゃうから。」
おしまい
※この話は榎並のしがない妄想である。
※三田友梨佳は、現在「スーパーニュース」フィールドキャスターや
お台場合衆国のステージMCとして日々奮闘中。
※先日、「榎並さんのブログ、家族で楽しく拝見してます」と言われた。
この場を借りてご家族に全力で謝罪したい。「申し訳ありません。」