『イタズラ電話にご用心』
〜ここまでのあらすじ〜
日々、電話応対に追われている新人の三田。
ある時かかってきた榎並からのイタズラ電話に対応できず、ひどく落ち込んでしまう。
三田 「はぁ…。」

と、榎並がプレビュールームの前を通りかかる。
榎並 「おお、三田、どうしたんだこんなところで?」
三田 「あ、先輩…。 いま、電話応対の練習をしているんです。」
榎並 「…そうか、偉いなあ。
(もしやさっきの電話のせいか?ほんと、真面目な子なんだな…)」
三田 「全然偉くなんてないんです。実は、さっきキチンとした応対ができず…
先方にご迷惑をおかけしてしまったんです…社会人失格です。」

かなり引きずっている様子の三田。
榎並 「(可哀想だからそろそろネタばらしするか…)
よし、じゃあ俺が練習台になるよ!相手がいた方がいいだろ?」
三田 「え、お忙しいのに、宜しいんですか…?」
榎並 「かまわないさ。」
三田 「有り難うございます!!」
榎並 「よし、じゃあ早速行くぞ。プルルルル…」
三田 「はい、アナウンス室です!わたくし新人の三田と申します!」
榎並 「グーテンターク?」
三田 「…え?」

榎並の言葉にハッとし、受話器を置いた三田。
三田 「先輩…だったんですか?」
榎並 「っはっはっは!わりわり!どんな反応するかと思ってさ!」
三田 「…」
榎並 「しっかし焦ってたな〜へへへ。まあ、洗礼ってことで!」
三田 「…」
榎並 「…三田?」
三田 「先輩なんて…大っキライです!」

榎並 「…え?」
つづく