【褐色美女図鑑】本田朋子〜妄想編〜

『妄想列車は止まらない』




深夜のアナウンス室。

すぽると!」を見ながら榎並は思った。


榎並 「(いい表情をしている・・・。ふふ、今日はなかなかのパフォーマンスが見られそうだ。)」


今宵も『アレ』が始まろうとしていた。

すぽると!」を終え、彼女は勝ち誇った表情を浮かべ、榎並の前にやってきた。



本田 「榎並、お待たせ!今日のは自信作だから、覚悟しなさい!」




説明しよう。

本田と榎並は、互いを最高のライバル・最高の同志と認める、妄想仲間である。

中国の二十四孝の一人、「孟宗(もうそう)」を師と崇め、
「家族と孟宗竹に囲まれた中で生涯を終えたい」と考えている程だ。

そんな二人が、誰もいないアナウンス室で夜な夜な繰り広げるイベントがある。

今まさに開かれようとしている、
『本田朋子による、本田朋子のための、本田朋子だらけの妄想劇場』だ。

審査員を務めるのは榎並。


本田 「行くわよ!」

いざ、開幕。



『電子レンジ』


妻役の本田 「あなた、おかえりなさい。お仕事お疲れさま!」

夫役の本田 「ただいま。」

妻役の本田 「今日ね、お隣さんからタケノコ頂いたから、炊き込みご飯作ってみたの!」

夫役の本田 「食事は外で済ませてきた。」

妻役の本田 「そう・・・。ねえ、今日はどんなお仕事したの?うまく行った?」

夫役の本田 「いつもと変わらないよ。」

妻役の本田 「・・・そっか。」

夫役の本田 「・・・。」

妻役の本田 「・・・あ!今日ね、新しい電子レンジ買ったの!」

夫役の本田 「今あるので充分だろ。」

妻役の本田 「でも、でも、すごい機能がついてるの。ちょっと試していい?」

夫役の本田 「試す?」

妻役の本田 「ふふ。えいっ!」



背後から夫を抱きしめるジェスチャーを見せる本田。


妻役の本田 「チンッ!」

夫役の本田 「・・・?」 

妻役の本田 「冷たくなっちゃった私への気持ち、解凍できたかな・・・?」 

夫役の本田 「朋子・・・愛してるよ。」

妻役の本田 「あなた・・・。」



冷めきった夫とそれを修復しようとする一途な妻を、一人二役で見事に演じきった本田。

しかしその表情は冴えない。


本田 「もう、ダメかも・・・。」






つづく