NY平成中村座ツアー


初日は、7月7日夜19:30から
コロンバスサークルにあるローズシアターにて始まりました。

<見せ場・その壱>

今回の演目「怪談乳房榎」は、勘九郎さんの
三役早替わりという大きな見せ場があります。
悪党「うわばみ三次」、従順な下男「正助」、絵師「菱川重信」。

し、しかし・・・・・心配事というのが
はたしてアメリカ人にとって
勘九郎さんが瞬間的に別の人物になったことが
理解されるのか?????というポイントでした。
アジア人の顔はみな同じに見えて、
わからないのではないか????

心配ご無用!でした。
通路で傘をさしながら瞬時に入れ替わる
おなじみのあのシーンでも、客席が大きく
どよめいたのでありました!理解されてる!
驚いてる!!やった!!!

<見せ場・その弐>

この演目は滝のシーンで、
「本水(ほんみず)」を使うことでも有名です。

今回、英語がネイティブの日本人俳優さん二人を現地採用しました。
その二人が、幕間に掛け合いをしたのですが、これが大ウケでした。
”Protect the Prada!”(プラダを守れ!)と言いながら
前列の観客が濡れないようにビニール合羽を配って歩くのです。
つまり、高級ブランドのプラダのバッグや服が濡れないように、気を付けて!
と注意喚起をするわけです。
(ちなみに、このお二人凱旋公演の歌舞伎座にも
出演が予定されていると聞きました。)

その滝のシーンで、うわばみ三次となった勘九郎さんが
見得を切るシーンが最も印象的でした。
三役の中で、特に勘三郎さんと似ている瞬間でした(涙)。

勘九郎さんは、ただ三役を早替わりすることをウリにしているわけではなく、
三役のキャラクターそれぞれがしっかりと演じ分け、表現できた上での
瞬時の入れ替わりが大切であると強調していました。
そういう意味でも、魂が入れ替わった驚きとともに、観客に伝わっての
大歓声だったのだと感じています。
初日のスタンディングオベーションを心に焼き付けながら、
会場の中に飾られた勘三郎さんの写真の前で。
(功績を称えた説明文が添えられていました)