「母を許して」


怪獣がキライな場所。


注射をする病院、

押さえ付けられる耳鼻科、

それから、

なぜか美容院。


その嫌がりっぷりは、

せっかく予約を取っても、

直前で断念せざるをえないほど。


なので、

これまでの怪獣の散髪は、

もっぱら素人の手によるものだった。

私の母にカッパにされること数回(笑)

私の友人に数回(初・丸ボウズ込み)

パパにバリカンで刈られること1回

現在は、

夏に味をしめた丸ボウズが伸びただけ、

という状態だった。


そして、今夜。

怪獣が、

洗面所にしまってあった

バリカンを見付けた。


「これ、ちょっきぃ〜んって、ぱぱがぁ〜したれしょ〜!」

パパに刈られたことを憶えていたらしい。

瞳が輝いている。

もしかして。。


「チョッキン、して欲しいの??」

恐る恐る聞いた。


「う〜ん♪♪」

笑顔で即答。。(汗)


と、いうわけで、

ちょっと切った前髪を、

ヒトちゃん

「トマトのヘタみたい〜(笑)」

と笑われて以来、傍観者だったわたしが、

無責任に、

カッパや丸ボウズの怪獣の横で

大ウケするのみだった私が・・・

バリカンを手にした。



慎重に取り組んだ。

私なりに。

順調だった。

途中までは。。



たった1度、

怪獣が急に下げた頭に、

私が反応出来なかっただけ。。



「かっこぉ〜いぃ?」

満足げに鏡を見る怪獣に、

「カッコイイよぉ〜!」

母は嘘をついた。



トマトのヘタ?
カッパ?

でも、似合ってるよ〜

( ̄▽ ̄;)