「大丈夫」

『まま、おしごとがんばって』

地震が起きて以来、度々怪獣がくれる手紙。
「“が”は、どうやってかくの?」と、濁音の度に書き方を聞いてくるし、大きな声で繰り返し読んで文字をたどりながら書く。だからもらう時には、内容がほぼ分かっているんだけど。
嬉しかった。涙が出た。
家族の似顔絵が書かれたその手紙を持って、今日はスタジオに入った。

こんな時だからこそ、気付かされることがある。
“当たり前”と思っていたことが、どれだけ有り難く、幸せなことか。


42時間ぶりに救出された高齢の男性が、「チリ津波も経験したから、大丈夫です。また再建しましょう。」と言って見せた笑顔。
被災地にあって、被災者が被災者を支える姿も、度々伝えられている。
被災地からの情報に、こちらが救われた気持ちがする。

絶望的な状況です。
だからこそ、不安が不安を呼ばないように。

冷静になろう。

私が不安で動揺したら、誰かに不安が伝わっていく。
私が少しでも冷静に前に進めたら、誰かも前に進めるかもしれない。

息子に“保育園には怖いから行きたくない”そう言われ、猛烈に反省した。
きっと、家にいても絶えず情報を取ろうとしていた私の不安や緊張感が伝わったからだ。

大丈夫。そう言って、息子を抱きしめた。

パパに説明され、皆で遊んで、息子には笑顔が戻った。

子供達の心のケアが始まっている避難所もあるというけれど。
潰れそうな小さな心は、SOSを出せない状況かもしれない。

今一度。子供達のためにも、自分のためにも、
“大丈夫”と口に出そうと思った。