天皇賞後日談

「腕がシビレっぱなしだったもの。」

あのレースを戦った騎手にレースの印象を聞いてみたら
開口一番、このコメントが出てきました。

1馬力の馬を御すわけですから、馬と「ケンカ」してもかなわない。
でも、競馬では好きに走らせるわけにもいかない。

要は「折り合い」となるわけですが
今回のレースでは、その折り合いを欠く人馬が続出しました。

「ペースが落ちてしまって、自分の近くにいた馬が
我慢できずに順位を上げていってしまう
すると、自分の馬もつられて
一緒にペースアップしようとしたんです
それが何度もあったしね」

およそ3分間、そのような状況だったと。

「『行けっ』と存分に追った(アクセル全開)のは
最後の10秒くらいですよ」

…勝ち馬のタイムは、3分20秒台。

勝った馬は、内枠。ゼッケン2番の馬でした。
終始インコースを走り、距離もロスなく。
さらに、折り合いを欠いてしまう馬は外側におり、
さほど影響を受けなかったようです。

天気に馬場状態、メンバー構成、さらに展開。
人間のスポーツ以上に年ごとに差が出るのが競馬。

天皇賞のレコードタイムは、3200メートルを3分13秒台。
競馬のスピードでは、体6頭分で1秒違うといいます。

それを念頭に置いたうえで

レコード勝ちしたディープインパクトと
今年の勝ち馬(ヒルノダムール)は
42馬身差!!

これはディープとヒルノが一緒に走ったら
こんなに差がつく、ってことではないのです。

もっと極限を求めるレースになりえたはず、と。

結果的に目まぐるしく先頭の馬が入れ替わったのですが、その中で
《自分がペースを作るんだ》
という意志があったのは何頭いたか?
それが気になる、今年の天皇賞でありました。


さて今週末はアメリカで
Run for Roses
ケンタッキーダービー。
全米が見守る大一番、展開は果たして?